甘露とは排泄物? 排出物? 分泌物?  うん○?

 

 

「甘露蜜」の蜜源である「甘露」について日本では辞典等で以下のように解説されています。

 

――>『精選版 日本国語大辞典』 「甘露」の解説
夏にカエデ、エノキ、カシなどの樹葉からしたたり落ちる甘味の液汁。その木につく虫、「ありまき」の体内から分泌されたもの。

 

――>『デジタル大辞泉』 「甘露」の解説
4 夏に、カエデ・エノキ・カシなどの樹葉からしたたり落ちる甘い液汁。その木につくアブラムシから分泌されたもの。

 

――>『世界大百科辞典 第2版』「甘露 honeydew」の解説
アブラムシ(アリマキ)の排出物。植物の葉や枝に微小な液状となってついており,甘いので甘露と呼ばれる。アリはこれを利用するためにアブラムシを守る(共生)ことがある。

 

――>『世界大百科辞典』内の「甘露」の言及 (「アブラムシ」より)
師管の液はアブラムシが必要とするアミノ酸に乏しいので,十分なアミノ酸を摂取するためには,糖分の摂取量が過剰となる。アブラムシの排出物はこの余分な糖を含んでいるので甘く,甘露(かんろ)と呼ばれる。中近東などの乾燥した気候の地方では,甘露が乾いて塊状となったものを集めて食用に供することがある。

 

――>フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の「甘露」の解説はこちらです。

甘露 - Wikipedia

 

 

甘露は排泄物? 排出物? 分泌物? うん

海外のサイトを自動翻訳でチェックしていたら、「甘露はアブラムシのうんこ、ぶーぶーです。はちみつはミツバチのげろです。」と言うのがありました。原文がどのようなニュアンスなのかわかりませんが、日本語訳には、うう~んでした。

 

『ざんねんないきもの事典』

“はちみつはじつはミツバチのゲロ”と言われているというので、『ざんねんないきもの事典』を買いました。小学生に人気の本で、続、続々、もっと、さらに、ますます、やっぱりの7シリーズにもなっていました。映画やアニメ、グッズなどにもなっています。2022年2月に、第3こどもの本総選挙で「ざんねんないきもの事典」が2位に選出されています。2022年6月にはシリーズ合計480万部突破。まだまだ続編が出てきそうです。

ミツバチの項はシリーズの第1冊目『ざんねんないきもの事典』の148頁にありました。タイトルは「はちみつはじつはミツバチのゲロ」。内容は以下のようです。

「ミツバチが一生かけて集めるはちみつは、わずか5g、小さなテイスプーン1ぱいていどの量ですが、集めるには、たいへんな時間と労力がかかっています。花の蜜をおなかにためて帰った働きバチは、巣の中にいる働きバチに蜜をはきもどしてわたします。そのあとは巣のおくにあるはちみつの貯蔵庫までバケツリレーのように口移しで蜜を運ぶのです。口移しをくり返すうちに、蜜からは水分がぬけ、ねっとりとしてきます。こうしてできたはちみつは、まさにミツバチたちの努力の結晶といえますが、もはや間接キスどころのさわぎではありません。」(今泉忠明『ざんねんないきもの事典』高橋書店、2016、148頁)。挿絵はミツバチが舌を出して蜜を受け渡しているイラストです。 

本書のポリシーについて以下のように記されています。
「ざんねんないきもの事典」シリーズは、生き物に少しでも興味と愛情をもっていただければとあえて「ざんねん」という言葉を使って、これまでの本ではあまり語られてこなかった生き物の意外な一面を紹介しています。」(同書帯) 

*試し読み可:PCですと画面の左端をクリックするとページが進みます。

おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典 (takahashishoten.co.jp)

 

 

商品における甘露説明例

山田養蜂場さんの 甘露蜂蜜(ブルガリア産) 200gビン入の商品説明はとても参考になります。課題や工夫があっての現在だと思うのです。アマゾンの商品頁では以下のように表記されています。

 

“ヨーロッパでは「森の蜜」と呼ばれ、さまざまな木(カシやマツ、モミ、トウヒなど)からでる樹液を昆虫が一旦体に取り入れたのち、その後糖分だけを再び樹木の葉や幹に水滴の形で残したものをミツバチが集め、はちみつに仕上げたものです。

「甘露蜂蜜」はレンゲやアカシアのような花由来の蜜ではなく、カシやマツ、モミなどの樹液由来の蜜で、ヨーロッパでは「森の蜜」と呼ばれる希少なはちみつです。

抗菌性はマヌカ蜂蜜と同様! 甘露蜂蜜は一般的なはちみつに比べ、ミネラルやフラボノイド、アミノ酸などが多く含まれているのが特長で、その有用性が注目されています。“

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